先日の練習で「5kmを立ち止まらずに走り切る」という目標を達成した僕は、自分の中で確かな手応えを感じていました。「半年かけて72kgから60kgまで減量し、身体が軽くなった今の僕なら、次はもっと長い距離を走れるはずだ」。そんな自信と、12月のNAHAマラソン本番が迫っているという焦りが、僕の背中を押していました。

そして迎えた週末の夕方、僕はこれまでの最長距離となる「7kmのジョギング」に挑みました。

この記事では、50代・運動経験ゼロの僕が7km(59分48秒)を走った日の実測データ、5kmを過ぎたあたりから身体に起きた異変、そして翌朝に直面した「関節の痛み」と練習方針の変更について、ありのままの記録を残します。

1. 7km走の実測データ。無意識に落ちていたペース

この日の夕方は少し涼しい風が吹き、走り出しの足取りも軽く感じられました。いつものように新都心公園の周回コースに入り、自分の呼吸が乱れないペースを意識して足を動かし続けました。しかし、結果的に走り切った7kmのデータは、僕の予想とは少し違ったものでした。

  • 走行距離: 7.00km
  • タイム: 59分48秒
  • 平均ペース: 1kmあたり8分38秒

5kmを走った時(平均ペース:キロ7分40秒)よりも、ペースは1kmあたり1分近くも落ちていました。自分では同じような感覚で走っているつもりでしたが、距離が伸びて時間が長くなった分、無意識のうちに身体がエネルギーの消耗を防ごうとブレーキをかけていたのだと思います。

Fitbitの画面には、この日の運動中の心拍ゾーンの91%が「脂肪燃焼ゾーン」だったと表示されていました。もちろんこれはスマートウォッチによるあくまで推定表示に過ぎませんが、走ったことで心肺機能が強化されたというより、「ゼーゼーと激しく息を切らすことなく、以前よりも長い時間(約1時間)動き続けられた」という僕自身の確かな実感がありました。

2. 5kmと7kmの境界線。突如襲ってきた「関節の悲鳴」

呼吸や心拍には余裕があり、「これなら最後まで気持ちよく走れるかもしれない」と思っていました。しかし、5kmを過ぎて5.5kmあたりに差し掛かった瞬間、僕の身体にまったく別の問題が発生しました。

左膝のお皿の奥と、左足首の周りに、「ズキッ」という鈍い痛みが走り始めたのです。

最初は「少し疲れが出てきただけだろう」と自分に言い聞かせ、フォームを崩さないように意識して走り続けました。しかし、6kmを過ぎるとその違和感は明確な痛みへと変わり、着地するたびに関節の奥がギシギシと軋むような感覚に襲われました。本来ならそこで立ち止まって歩くべきだったのですが、「せっかくここまで来たのだから、なんとしても7kmという数字を達成したい」という見栄と意地が勝ってしまい、痛みを我慢して最後まで足を動かし続けてしまったのです。

スマートウォッチが7.00kmを知らせる振動を伝えた瞬間、僕は逃げるように足を止めました。ベンチに座り込むと、太ももからふくらはぎにかけての筋肉が小刻みに震え、左膝には熱を持ったような鈍痛が居座っていました。5kmまでは何ともなかったのに、たった2km距離を伸ばしただけで、僕の足腰は限界を迎えてしまったのです。「心肺は以前より長く動けるようになったと感じても、僕自身の関節は1時間の連続した着地衝撃にまだ耐えられなかった」という手痛い失敗を思い知らされた瞬間でした。

3. 翌朝の状態と、僕が直面した「ガラスの足腰」のリアル

本当の恐怖は、翌朝にやってきました。

朝、目を覚ましてベッドから起き上がろうと左足に体重を乗せた瞬間、膝に力が入らず「カクッ」と崩れ落ちそうになったのです。痛みは前日の夜よりもはるかに明確になっており、膝の奥の鈍痛だけでなく、足首の周りもジンジンと重く痛んでいました。

アパートの階段を降りる時は、手すりにしがみつかなければ一段ずつ足を下ろせない状態です。5kmを走った翌日に感じた心地よい筋肉痛とは明らかに違う、「関節や筋を痛めてしまった」という強い自覚と冷や汗が出るような焦りがありました。

僕は、「半年で12kgも痩せて身体が軽くなり、5kmも走れたのだから、次は7kmくらい問題なく走れるはずだ」と完全に思い込んでいました。しかし、体重が減ったことと、50代の関節が長時間の着地衝撃に耐えられることは全くの別問題だったのです。自分の身体の回復力や現在地を完全に見誤っていたという、取り返しのつかないような手痛い教訓になりました。

4. 7kmの失敗を経て。僕が「やめたこと」と「始めたこと」

この7km走での痛みと失敗から得た個人的な教訓として、僕はNAHAマラソンに向けた自分の練習方針を大きく見直すことにしました。誰かに推奨できるような立派なトレーニング方法ではありませんが、僕が自分の脆い身体と向き合うために選んだ泥臭い決断です。

① やめたこと:「無理に走って距離を伸ばすこと」

膝と足首の痛みが引くまで、僕は「走ること」を一旦封印しました。「本番までに距離を伸ばさなきゃ」という焦りで痛む足を動かせば、僕の場合はさらに状態を悪化させ、スタートラインに立つことすらできなくなると感じたからです。

② 始めたこと:「サポーターを巻き、歩きに切り替えること」

走れなくても、せっかく身についた運動習慣や落とした体重は手放したくありません。そこで僕は、近所のドラッグストアでバンテリンのサポーターを購入し、走る代わりに「ウォーキング」をすることに切り替えました。着地衝撃の少ない「歩き」で、今の自分にできる範囲の運動を繋ごうと考えたのです。

➡ 膝と足首を痛めて走れない…!50代初心者がバンテリンコーワサポーターを巻いて「2時間ウォーク」に挑んだ記録

5. まとめ:失敗から学んだ、僕なりの現実の道

7kmを59分48秒で走り切ったという記録は、僕に小さな達成感と同時に、「50代の身体の脆さ」という冷徹な現実を突きつけました。

見栄を張って痛みを我慢し、無理をして距離を伸ばしたことは紛れもない僕の失敗です。しかし、この失敗があったからこそ、自分のガラスのような足腰を過信せず、「走れないなら歩けばいい」と立ち止まる勇気を持つことができました。

まずは傷ついた膝と足首をしっかりと休ませること。焦る気持ちをぐっと堪えながら、今の自分にできる一歩を慎重に積み重ねていこうと思います。